笑顔を良くするために表情筋を鍛えることは、とても大切なことですが、あることを知り ちゃんと適切な対策を講じていないと、スマイル(表情筋)トレーニングは効果が上がらず徒労に終わります。
それは何かと申しますと「呼吸」です。
笑顔やアンチエイジングに限らず、人間の健康の基本として「鼻呼吸」があります。
呼吸には「鼻呼吸」と「口呼吸」がありますが、「口呼吸」は絶対悪だと知っておいてください!
一般的には、完全に鼻が詰まってる場合の口での呼吸を「口呼吸」だと思っている人が多いようですが、たとえば、7割しか鼻呼吸出来てない場合、残りの3割は口呼吸してることになり このような場合は本人も周りの人も気付いてない場合が多く慢性化しやすいのです。この場合の口呼吸も体に悪影響を及ぼす可能性があるということです。
では、口呼吸すると どんな悪影響が出るのでしょう?
人の体を「操り人形」のように考えて頂いて。人形の部分が いわゆる「骨」で、人形を引っ張るヒモや棒の部分が筋肉です。 ですから、筋肉が引っ張って体が動く訳です。ところが 口呼吸すると筋肉を動かす電気刺激(活動電位という)が非常に弱くなりますので、トレーニング効果は上がらないどころか、下顎が下垂したり、噛む力が弱くなったり(消化能力の低下)、口呼吸をしやすくするために舌が前に出てくるので顎や歯が前に押されて不正咬合が発現したりします。操り人形も引っ張らなければ「たら~ん」となりますよね。引っ張る力が極端に弱くなるということは深刻な問題です。口呼吸は筋力バランスを大きく乱し骨格の歪みや歯列の乱れ、表情筋のたるみなど、計り知れぬ悪影響を及ぼすのです。
ですから、完全なる鼻呼吸を確立させること、できれば骨格や歯列が影響を受けぬよう低年齢から耳鼻科での定期的な検診および管理が極めて重要だと考えます。
人間の中枢を担ってる脳は、極めて熱に弱い存在で、たった1度の変化で影響を受けてしまします。
ですから、熱から脳を守るために 脳を空冷する「副鼻腔」と呼ばれる大きな空洞が脳の直下にあるのですが、慢性鼻炎のある人は、常に脳が火あぶりされている状態にあります。無神経な親の元で子供の頃から こういう状態が続いてる子供は決して賢い子には育たないでしょう。賢い子にはならず、骨格は歪み、歯列は乱れ、表情筋はたるみ・・・・・・・・何一ついいことはありませんね~ 僕に言わせれば、世間の人々は考えが甘すぎます。
「絶対に鼻呼吸を確立させなさい!」 これは僕の全人類に対する遺言にしてもいい!と思えるぐらい大切なことです。 自分の子供、あるいは自分は大丈夫だと思ってる人であっても、時々耳鼻科にて検診を受けて何ら損することはありません。
スマイル(表情筋)トレーニングで、素敵な笑顔とアンチエイジングの両立を図りたいあなたも、まず抑えなければならない基本は鼻呼吸の確立なのです。
このような口元をされている方は要注意です!
普通に口の力を抜いた状態で、上唇は上がって前歯が見えてしまう人 この筋力低下が何から来てるか?口呼吸から来てる疑いも考えないといけないということです。
でないと、スマイル(表情筋)トレーニングの効果は上がりません。コロナ禍では、マスクの使い過ぎが口呼吸になるということも忘れてはいけません!!
つい最近の学会発表では、口呼吸や口腔ケアの不足で歯周病菌が繁殖し、アルツハイマー病を引き起こしたり、糖尿病になったり、腎臓疾患になったり、すい臓がんになりやすくなったり、うつ病への関与も明らかになってきました。我々歯科医師や医師もビックリした発表は臨月の妊婦さんの胎児の突然死、死因は歯周病菌の羊水での繁殖で羊水が腐ったことが原因でした。口呼吸が原因で様々な全身への影響があり、マスクが引き金になることも十分ありうるということ!大都会は例外として、都会ほど人がいない場所にお住まいの方は、外でもソーシャルディスタンスさえ確保できれば、マスクを外して構わないし、自家用車の中や自転車、自宅でもマスクは必要ありません。「今は外せるから外しておこう!」というような極力マスクに頼らずに生きていく心がけが口呼吸による全身疾患を考えた時、とても大事になります。