矯正治療後(動的治療後)の保定の在り方について

矯正治療の動的治療後の保定に関して、僕の35年の臨床経験で体験した事実に基づいたお話をしておきます。

まず、矯正治療後に後戻りする方の多くは自分の判断で勝手にリテーナーをしなくなった人、あるいはドクターの指示が誤っている場合、大抵はこの2点だと思いますが、リテーナーの重要性について再認識頂く必要性を、他の方のブログを拝見して感じました。

動的治療後の歯の周りには骨がありませんから、まずは骨の再生が起こりやすくするために、リテーナーのフルタイム使用が大切になります。

僕の研究では、動的治療後約半年で歯の周りの骨の7~8割は再生し残りの半年で、ほぼ骨の再生は完了します。

ですから、僕の診療所では各患者さんの骨の再生状態をペリオテストという機械で測定しながら、リテーナーの使用時間を決めています。

だいたい約半年で半日使用に、約一年ぐらいから寝るとき使用って感じです。

ただ、骨ができたから崩れない!という訳ではありません。骨があっても歯を取り巻く他の環境(呼吸、筋肉バランス、悪習癖、態癖など)により歯並びは崩れていきますので、寝るときの使用は極力続けた方が好ましい!ということになります。

特に骨が再生されてない間が要注意だから使用時間を長くしてるということなのです。

リテーナーには、まず骨の再生をしやすくする目的と、骨ができた後も他の崩す因子から歯並びを守るという2つの役割があるということです。

骨が再生されるのを阻害するのに、女性ホルモンや歯ぎしりなどもありますから、生理不順や歯ぎしりのある人も要注意(その対策が必要)です。

術後の後戻りには、他にも口呼吸、悪習癖(咬唇癖や舌突出癖など)、態癖(頬杖、片方ばかり下にして寝てる、仕事での同じ姿勢など)などがあることも忘れないでいて下さいね!

できれば、FIX(前歯の裏の永久固定)とリテーナーの2重固定が最も理想的な保定であることも覚えておいて下さい。自分の歯並びを守るために歯医者にリクエストするぐらいの勇気を持たないとダメですよ!

あなたと同じくらい、主治医があなたの歯並びに愛情を持ってくれていると良いのですが・・・・・。

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