僕の骨格性反対咬合(受け口)の治療法

僕は臨床経験が、だんだん36年に近づこうとしてますが、年長あるいは小学校低学年から上顎前方装置を用いて矯正治療(骨格的治療)をスタートさせた患者さんで、外科矯正になった患者さんは1人もいません。女性で中学生いっぱい、男性では高校生まで成長があるため気が抜けず(下顎の成長と身長の伸びは比例してる)、非常に長い戦いになるのですが、できれば子供に外科矯正は避けたいとお考えの方にはオススメできる方法かと思います。

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上顎前方牽引装置

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当院で装着してる風景
 

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当院の上顎前方牽引装置

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僕の親指の近く(中指のところ)にある2箇所のフックに口腔内からかけたゴムをかける。

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口腔内にはリンガルアーチがセットしてある

頬側(外側)のブラケットにゴムをかけ牽引装置のフック(上記)にかける。

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大臼歯から前下方に牽引することで上顎の大臼歯が挺出(下りてきて)して結果、下顎が時計方向に回転(クロックワイズローテーション)して骨格性下顎前突(受け口)が治りやすくなる上に、上顎骨は前方に牽引されるため前に出てきてさらに骨格的な改善がはかれる。

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パラタルプレート(レジン部)付リンガルアーチ

このパラタルプレートが裏側から上顎骨を前に押し出す。

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どんなに受け口の人でも、この装置を14時間以上使用すれば、半年以内で出っ歯になるぐらい効果がある。

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こんな状態になっても驚いてはいけない。骨格的な改善(レントゲンで精査する)をはかりたければ、これぐらいの咬合にしなければならない。

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牽引装置は幼稚園~小学校いっぱいぐらいしか効果が期待できないため、骨格的な受け口の患者さんは何よりこの治療を最優先とする。

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実際に牽引装置を使った患者さん

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まだ牽引続行中

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出っ歯の問題は、身長の伸びのめどが立った段階で上の小臼歯2本だけ抜歯して治す。僕は骨格性下顎前突症の患者さんに対して下顎の抜歯ではなく上顎の抜歯のみで治療するという点で特異的な治療をするドクターかもしれないが、僕はこの治療法で随分外科矯正を回避してきた。下顎前突症の患者さんは低位舌(舌の位置が低い)が多いので上顎が狭く叢生(乱杭歯)が見られるのが一般的だ。そのような患者さんはGMD(大臼歯を後ろに移動させる装置)と上顎小臼歯2本抜歯を併用することもある。

レントゲン(セファロ)分析のデータ、特にANB(上顎骨と下顎骨の前後的ズレを診る項目、これがマイナスであることは真横から顔を見たとき上顎より下顎の方が前にあることを意味する。)に注目して頂きたい。通常、小学生ならこの値が4~5度はあって欲しい。最初はマイナスの値(骨格性の受け口)であっても牽引装置の効果でプラスの値に変化しているものの、装置をお休みすると、またマイナス傾向が出る。そこでまた牽引装置を使ってもらって値を増やす。この追っかけっこができるよう低年齢からの治療スタートが大事になる。そして最終的に値の貯金が活きてANBの値がプラスで顎の成長を終えることができれば、外科矯正を回避できたことになる。どんなに悪くてもマイナス2ぐらいではあって欲しいと個人的には思っている。

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外科矯正を避けようと思えば、それなりの戦いが待っている。

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値が増やせるほど、それは貯金になる。

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別の患者さんのデータ

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中学になってから来院した患者さんのデータ。

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オペは回避できても骨格的改善には限界を感じる。
 

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口腔内はこんな状態になっても、牽引装置による骨格的改善を最優先させる。

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急速拡大装置(骨格的に横幅を広げる装置、子供の時期にしか効果が得られない)を併用する場合はある。

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急速拡大装置
 

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前歯の被り具合(オーバーバイト)が浅い患者さんには大臼歯の前下方への牽引は好ましくない。この場合は牽引場所を前方に持ってくる。

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(この写真は上記矯正歯科の写真を引用させて頂きました)

骨格性下顎前突症は外科以外効果的な方法無しと簡単に諦めて、大切な大切な小学生の時期に経過観察や大した骨格的治療もせず、人事のように安易に外科矯正に走ってるドクターが多々見受けられるが、僕は低年齢から耳鼻科の絶対的な協力のもと、鼻呼吸の確立をはかり、上顎の劣勢長がみられない患者さんであっても、根気よく上顎前方牽引装置を用いることで、外科矯正を回避できている。この事実をどう受け止めるかは自由だが、やりもしないで非難することだけは止めて欲しい。最近ではインプラント矯正により大人であっても外科矯正をしなくても治せる患者さんが増えてはきましたが、それでも骨格性反対咬合の治療は、できれば幼稚園の年長から小学校の1〜2年でスタートしたいところです。

昨日、患者さんが昔のK-POPのCDを持って来てくれた。(^∇^)

一緒に記念写真を撮ろうとしたが恥ずかしいとのことで、手だけの参加となった。(^_^;) 当院は100枚のCDチェンジャーで好きな曲をランダムにかけたり、患者さんの好きなCDをかけてあげたり、でご好評頂いているが、今回患者さんの協力でK‐POPを加えることができ、みんなの力でより良い医院作りができることをとても嬉しく思う。次はBTSだろうか?

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ニコニコ
ラブラブ

別の患者さんにはお花を頂いた。(*^▽^*) とっても幸せ~

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あげ
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明日、あさってはお休みです。嬉しい~~ 

ビックリマーク

いよいよクリスマスが近づいてきましたね~街はイルミネーションがとっても綺麗

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ビックリマーク

さあ、今日も口角の上がった優しい笑顔で素敵な1日を

(^∇^)

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笑顔を忘れることなく1日を過ごそうね

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