アゴは腕と同じように、リラックスした状態では筋肉でぶら下げられています。
安静にしている時には、歯と歯の間には隙間があるのが正常なのです。
食べ物を噛むとき、唾液を飲み込むとき、一部の発語のときだけ、歯と歯を噛み合わせます。
ことさら強い力でなければ、本人は食いしばっているとという自覚はありませんが、これはクレンチングという癖(歯牙接触癖ともいう)です。
上下の奥歯と奥歯が深く噛み込んでいる場合、歯列が窮屈な関係ではまりこんでいる人に起こりやすく、強いストレスを抱えてる人にもみられます。
眠っている間に長時間強くかみしめている人は、朝起きるとアゴが疲れているのでわかります。
このようなクレンチングをしていると、アゴの筋肉、頭部や頸部の筋肉や筋膜が疲れて、頭痛や首、肩の痛みが生じます。
噛み合わせにかかわる不快症状は、一般にクレンチングとなんらかの関係があります。睡眠時のブラキシズム(歯ぎしりや食いしばりの総称)は、レム睡眠時の脳の働きによるものと考えられていますが、クレンチングは上下の歯の噛み合わせとも深い関係を持っています。
歯と歯を噛み合わせるたびに、あそびが無いことが食いしばりを誘発すると考えられます。
カチカチと歯を打ち鳴らす人もいます(タッピング)。これは噛み合わせが低くなっている人に多い癖です。ギリギリ歯をこすり合わせる歯ぎしり(グラインディング)をする人は、歯がすり減って、上下の噛み合わせがルーズになります。
ものを食べるときに必要以上に強く歯をこする人もいます。硬い食品を癖のようにいつも口にしている人は、歯ぎしりと同様の害が生じます。
よく、アゴの発育に硬くて歯ごたえのある物を!って言われていますけど ・ ・ ・ あれは大嘘です。
歯並びの悪い人が硬い物を噛むと ・ ・ ・もう大変なことになります。
アゴの発育には硬さより何回も噛む行為が重要で、キシリトールガムなどを左右で何回も何回も噛むのがベストです。
寝てるときに歯ぎしりや食いしばりのある方は、寝てる間だけ入れて体を守る装置がありますので、専門医にご相談下さい。 それで肩や首の痛み、頭痛が嘘のように無くなります。